海外で発売されているSIMフリーのタフネススマホ「CAT S40」が、日本でも「オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパン」から発売されるようですね。
日本国内向けのタフネススマホというと種類が少なく、選択肢がほとんどない状況ですが、海外では数多くのメーカーが端末を発売しており、「Rugged(頑丈な) Phone」というジャンルまで存在しています。
ちなみに、以前にレビューを行った「Ulefone Armor」もこのジャンルの端末です。

「CAT S40」とは
世界的な建設機械メーカーのキャタピラー社が、「CAT」というブランドで販売しているSIMフリーのタフネススマホです。
サーマルカメラを内蔵した「CAT S60」という端末が話題になっていましたが、「CAT S40」はノーマルなタフネススマホとなっています。
これは海外版のレビュー動画ですが大体のイメージは伝わると思います。
外観
いかにもタフネススマホといった感じの質実剛健なデザインです。
戻るボタンやホームボタンは物理ボタンになっています。
スペック
SoC(CPU)にはエントリーモデル向けのSnapdragon 210が搭載されています。
日本国内向けの仕様としてはメインメモリが2GB(海外版は1GB)に増えているのと、対応バンドにLTEの19(ドコモのプラチナバンド)とW-CDMAの19が追加されています。
OS | Android™ 5.1(Lollipop) | |
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SoC(CPU) | Snapdragon™ 210(1.1GHz)クアッドコア | |
メインメモリ | 2GB | |
ストレージ | 16GB | |
外部メモリ | microSD(最大64GB) | |
対応SIM | nano SIM × 2 (SIM1が4Gの場合、SIM2は2Gのみ) |
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対応バンド | 4G LTE 1/3/7/8/19/20 3G W-CDMA 1/5/8/19 2G GSM 850/900/1800/1900MHz |
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バッテリー容量 | 3,000mAh | |
連続通話時間 | 18時間 | |
待受け可能時間 | 39日間 | |
ディスプレイ | 4.7インチ IPS液晶(960×540) | |
カメラ | アウト | 約800万画素 |
イン | 約200万画素 | |
Wi-Fi | IEEE802.11 b/g /n | |
Bluetooth | Ver 4.1 | |
センサー | 加速度センサー 電子コンパス 近接センサー 照度センサー |
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重量 | 185g | |
サイズ(幅×高さ×厚さ) | 74.08 × 144.9 × 12.45mm |
MIL-STD-810Gに準拠
米国国防総省が定める耐久試験(MIL-STD-810G)に準拠しており、キャタピラー社のS40の紹介ページを見てみると、以下のように記述されています。
MIL-SPEC 810G, Shock and Drop, Operating Temp: -25°C (-13°F) to 55°C (131°F), Category 4 vibration
これを見る限りは、「衝撃、落下」「高温動作」「低温動作」「振動(カテゴリー4)」の項目に対応しているようです。
また、MIL-STD-810Gとは別に1.8mの高さからのコンクリートへの落下試験もクリアしています。
IP68等級の防水・防塵性能
IP68等級という最高レベルの防水・防塵性能を有しています。
水深1mで60分間浸しておいても起動可能な防水性能となっており、粉塵の侵入を完全に防護する防塵性能となっています。
その他の特長
- 直射日光下でもクリアな視認性を確保する高効率ディスプレイ搭載
- 高い透明度と強度を持つ Gorilla Glass 4 を搭載
- 3,000mAh の大容量バッテリー搭載
- 手袋のままでの使用に対応する“Glove-On Working モード”や、濡れた指での使用に対応する“Wet-Finger Tracking 技術”を搭載
- 特定のアプリや動作を割り当て、一回の操作で起動できる“Programmable Key”を装備
気になったところ
日本仕様として、ドコモのプラチナバンド(LTEのバンド19)に対応させているというところは非常に評価できる部分なのですが、プラスエリアへの対応が中途半端な気がします。
W-CDMAの「バンド19」だけでなく「バンド6」にも対応させるべきではないでしょうか。
そうしないとアウトドア(特に山間部)での使用において、データ通信(LTE)は使えるけど音声通話(W-CDMA)が使えないなどの問題が発生しそうな気がします。
Moto G4 Plusのようにスペック的には対応してないけど、実は対応していたみたいな感じだったらいいんですけどね。
まとめ
現状、日本向けのSIMフリータフネススマホというと京セラの「TORQUE SKT01」(販売終了)ぐらいしかないので、新たな選択肢が増えるというのはいいことですね。
海外では2015年に発売された端末ということで、かなりスペックが低めですが、ゲームをプレイしたりとか重いアプリを使わなければ実用上問題ないと思います。基本的には通話とメール、あとはWebが見れればOKという人向けでしょうか。
むしろ、無駄にスペックを上げ過ぎて稼働時間が短くなると、タフネススマホとしては致命的なので、これぐらいのスペックに抑えておくのもありなのかなと思います。
ただ予想価格が5万円前後となっているのが気になります。このスペックだとちょっと高いんじゃないでしょうか。
もしかすると、業務用などの法人向けがメインなのかもしれませんね。それならライバルになるパナソニックのタフパッドにも価格的な優位性があるでしょうし。
【2017年11月29日 追記】
「CAT S40」を購入して使ってみたので、気になるかたはこちらもどうぞ。

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